胃カメラ

胃カメラ検査
(上部内視鏡検査)について

食道と十二指腸を含めた、上部消化管の粘膜を直接調べる検査です。カメラ付きのファイバースコープを使って粘膜を直接観察することで、わずかな変化も検出します。疑わしい組織を見つけた場合、組織の一部を採取して病理検査へ提出し、良悪性の診断を行います。
胃がんは早期に発見できれば、根治できる可能性が高い病気です。
当院では、消化器内視鏡専門医が胃カメラ検査を行います。最新の内視鏡機器は詳細な観察を可能とし、LCI/BLIという特殊な画像強調法を用いることで、表面のわずかな色調の違い認識を可能とします。さらにAIによる診断支援技術を併用することで、早期胃がんの検出率を高めています。
カメラ検査に伴う苦痛にもできる限り配慮しております。経鼻内視鏡や鎮静剤の使用など、うまく組み合わせて、できる限り楽な検査ができるように全力を尽くしてまいります。

胃カメラ検査をお勧めしたい方

  • 胸焼け、口の中がすっぱい・苦い
  • げっぷがよく出る
  • 胃痛や胃もたれが続く
  • 吐き気や嘔吐がある
  • 喉のつかえ感、食事が通りにくい
  • 食欲不振がある
  • 体重が減ってきた
  • 黒い便がでる
  • ピロリ菌検査で陽性だった、血縁者にピロリ菌がいた
  • 過去に胃潰瘍や十二指腸潰瘍にかかったことがある
  • 40歳以上で一度も胃カメラを受けたことがない

など

当院の胃カメラ検査の特徴

経験豊富な内視鏡専門医とAIによる胃カメラ検査

当院では大学病院で経験を積んだ消化器内視鏡専門医が、胃カメラ検査を行います。胃カメラ検査は喉元の挿入法から、胃内操作方法、胃内に送る空気の量、患者さんのリラックスの度合いなどが検査の辛さに直結します。これらを熟知した施行医が、繊細で精密に、短時間で検査を行うことで体への負担を最小限に抑えます。

女性医師による胃カメラ検査

当院では女性が安心して検査を受けられるよう、女性医師による胃カメラ検査の日を設けています。
どんなお悩みや不安もお気軽にご相談ください。
※5月より毎週月曜日実施

苦痛の少ない
経鼻内視鏡検査

喉の奥にある舌根部(ぜっこんぶ)に異物が当たると嘔吐反射を起こすので、「口からのカメラ検査は苦手」とおっしゃる方も多いです。
経鼻内視鏡ですと、舌根部にスコープが当たらないため、嘔吐反射が軽減できます。さらに当院では、検査時の苦痛を最小限にするため、鎮静剤を用いた検査にも対応可能です。ご希望の方はお気軽にお声がけください。
ただ、「口から」を「鼻から」に変更するだけでも、内視鏡の辛さはかなり軽減できます。お車でご来院する予定の方や、時間が限られている方は鎮静剤を使わずに、鼻から挿入する方法を推奨しています。

経口検査も鎮静剤を用いた検査で楽に受けられます

「鼻腔が狭い方」「蓄膿持ちの方」「鼻血が出やすい体質の方」など、経鼻検査を受けるのが難しい方でも、当院では鎮静剤を使いながら経口内視鏡検査を受けていただくことができます。ご高齢の患者さんは咽頭反射が弱くなっており、1-2分の咽頭麻酔と数分のカメラ検査で終わってしまう方も多いです。
経口カメラに不安のある方も、鎮静剤を使うことで、眠っている状態で検査を受けていただけます。

AIによる病変検出支援機能を搭載した最新の内視鏡システム

富士フイルム社において膨大な臨床データから深層学習(ディープラーニング)を活用して開発された、内視鏡診断支援機能「CAD EYE」を搭載した内視鏡機器を使用。内視鏡検査におけるわずかな病変の拾い上げを可能とし、早期胃がんの検出率を高めます。

画像強調機能による検出率の向上

画像協調機能とは、通常光とは異なるレーザー光を診断に応用した技術です。当院の内視鏡機器にもこの画像強調機能「Linked Color Imaging (LCI)/ Blue LASER Imaging (BLI)」が搭載されております。特にLCIは、赤みを帯びているはより赤く、白っぽい色はより白くなるように映し出すことで腫瘍と正常部分のわずかな色の差をより分かりやすくする方法であり、胃カメラにおいて通常光よりも早期腫瘍性病変の検出率が向上すると報告されています。

胃カメラと大腸カメラの
同日検査が可能(Line・Webからご予約可)

当院では胃カメラ検査と大腸カメラ検査を同日に連続して受けていただくことも可能です。大腸カメラは朝から下剤を内服し、その後の検査となるため、丸一日近く検査に時間がとられてしまいます。胃カメラ・大腸カメラを連続して行うことで、それぞれ別日に予約を確保する必要がなく、時間を有効利用でき、食事制限・内服調整も一度で済みます。是非、同日検査をご検討ください。
胃・大腸の検査だけではなく、肝臓・膵臓・胆嚢・腎臓などの内臓の検査も大切です。腹部CT検査や超音波検査も同日に検査できます。

土曜日も胃カメラ検査が
可能

平日仕事などがあって受診できない方、育児などで時間が限られている方でも検査を受けていただけるよう、当院では土曜日も胃カメラ検査を実施しています。ご希望の方はお気軽にご相談ください。

胃カメラ検査終了後は眠ったままストレッチャーで
移動

鎮静剤を使った場合は、検査後から30分~1時間ほどは安静にしていただきます。検査後にスタッフがストレッチャーベッドを使ってリカバリースペースまでお運びしますので、横になっていただいたまま移動できます。

リカバリースペース4人分完備

当院は内視鏡室検査後にプライバシーに配慮してリラックスしていただけるリカバリースペースを4人分ご用意しています。鎮静剤の効果が薄れるまで、ゆっくり安静にしていただけますのでご安心ください。

胃カメラ検査の流れ

1検査予約

胃カメラ検査は原則として予約にて承っております。しかし、症状や当日の検査の空き具合によっては当日の検査が可能なこともあります。まずはお問い合わせください。
症状によっては、胃カメラ検査を行う前に、まず外来にて診察を受けていただくこともあります。
ご予約はLine・Webから出来ます。事前時検査の日程を決めることが出来るので、お勧めです。

2前日

夕食は消化の良いものにして、20時までに済ませてください。飲酒は控え、脱水症状にならないよう水分をこまめに摂りましょう。定時薬は通常通りお飲みください。

3当日朝

朝食は抜いて受診してください。飲水は水のみ可能です。当日朝は血圧の薬のみ服用し、その他の薬はカメラ検査後に服用してください。

4ご来院

「検査予約時刻の20分前」にお越しください。鎮静剤を希望の方は、当日は自動車やバイク、自転車で来院せず、送迎もしくは公共交通機関でお越しください。

5問診と準備

貴金属類などは外してロッカーにお預けください。看護師による問診・同意書の確認ののち、鼻や喉に麻酔をかけます。鎮静剤使用をご希望の方は、薬剤投与目的のやわらかい針を血管に留置いたします。鎮静剤を使用する場合、必ずご家族の送迎や公共交通機関などでお越しください。

6検査

検査は5分~10分程度で終わります。必要に応じて、ピロリ菌検査や細胞組織検査を行うこともあります。

7検査終了後

検査が終わりましたら、医師から検査結果に関する説明が行われます。鎮静剤を使った場合は、鎮静剤の効果が薄れるまで30分程リカバリースペースで休憩していただき、その後に説明します。
検査中に組織の一部を採取する生検を行った場合は、結果が分かるまで2週間程要しますので、その頃に再度お越しください。
飲食は検査後から、1時間経ってから行ってください。飲食する前には、まずは少量の水を口に含み、問題なく飲めることを確認してから摂ってください。検査当日に激しい運動をするのは避けてください。

胃カメラ検査の費用

  3割負担 2割負担 1割負担
胃カメラ検査 3,500円 2,400円 1,200円
胃カメラ+病理検査 7,500円 5,000円 2,500円

胃カメラ検査+病理検査
+ピロリ菌検査

8,000円 5,600円 2,800円

胃カメラ検査とバリウム検査、
どちらを受ければいいのでしょう?

バリウム検査とは、検査前に造影剤(バリウム)を飲んで胃を膨らませ、X線を照射して消化管の凹凸を検出する検査です。胃粘膜全体にバリウムが拡がるように、検査台の上で身体を上下左右に動かして必要があります。この時のバリウムの流れ方から、胃や食道が正常と比べ変形していないかを調べるのですが、バリウム検査では病変が見つかった時に、胃カメラでの再検査を行う必要があり、胃の検査を2回受けることになります。X線を使って行う検査ですので、人体に影響のないレベルとはいえ被ばくがあります。

一方、胃カメラ検査は、スコープを挿入して粘膜を直接見ることができる検査です。検査中に微細な病変を見つけた際は、その場で組織の一部を採取し、生検を行ったり切除したりします。当院では、上部消化管のスクリーニング検査として、胃カメラ検査をお勧めしております。